京都大学大学院農学研究科応用生物科学専攻
動物栄養科学分野
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                                                                                                             研究テーマ


重金属汚染を科学する



動物が摂取するものは、何も栄養素に限らない。ヒ素、カドミウム、水銀、鉛といった重金属は毒性が強いので、その摂取は厳格に制限されなければならない。したがって、ヒト用食品や家畜飼料では、これらの重金属濃度の最大許容量が基準値として定められている。しかしながら、現時点において、ペットフードの重金属の基準値は設定されていない。我が国で広く流通しているネコ用缶詰フードの主原料はマグロやカツオである。
これらの大型海産魚類には重金属が蓄積しやすいことを考えると、とくにネコ用缶詰フードを常食する場合、重金属を過剰摂取してしまう危険性がある。したがって、ペットフードの重金属濃度を成分規格に設定する必要がある。そこで、現在、ペットフード中の重金属濃度の測定を行っている。また、飼料に含まれる重金属の調査も行っている。

 

 
 
重金属の測定には、特殊な機器と煩雑な試料の前処理が必要である。動物の肝臓などで発現しているメタロチオネインは多くの重金属によって発現が誘導される。このメタロチオネイン発現系を適用したルシフェラーゼレポーターアッセイ系をバイオセンサーとして用い、飼料中の重金属を網羅的に検出する手法の開発に着手している。











 京都大学大学院農学研究科応用生物科学専攻動物栄養科学分野
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